COLUMN
コラム訪問歯科診療を始めてみたけれど、患者数が思うように増えない・患者満足度がわからないと困っている方はいませんか?
そんなときは訪問看護ステーションと連携をとると良いでしょう。
そこで今回は訪問看護ステーションと連携をとるメリットについて紹介していこうと思います。
訪問歯科診療で大切なのは患者を多く管理するという点です。
外来診療とは異なり、患者の流れは流動的ではありません。
つまり一度施設や居宅で患者を持ってしまえば、ほとんど離れることがないのです。
さらに訪問診療はこちらからいくためキャンセル発生率が極めて低いのもポイントです。
外来のように当日キャンセルがなく、「取りっぱぐれ」がないジャンルといえるでしょう。
訪問歯科診療で患者を獲得するためにはクリニックの周知と訪問診療の周知が必要です。
地域の老人ホームなど介護施設へ営業をかけてもほとんどの施設ではすでに歯科医院が入っています。
そこで目をつけるのが居宅です。
施設訪問の方が一度に多くの患者をみれるため効率よく算定できますが、居宅は一撃の大きさが特徴となります。
施設などは集団で生活しているため、一度に2名以上みることが一般的です。
そうすると訪問診療2という項目で算定することになり、361点しか算定できないのです。
一方、居宅で家に1人しか患者がいない場合は1100点算定できます。
施設3人分を1人で算定できるため効率よく診療ができます。
新しく訪問歯科診療を始めるときには、訪問看護ステーションと強いパイプを持っていると便利です。
訪問看護ステーションは、医科クリニックと連携をとり在宅療養を手伝っています。
そこで訪問看護ステーションから口腔ケアもセットでどうですか?と提案してもらうと良いでしょう。
新しく歯科医院が口腔ケアを勧めるよりも、すでに患者とラポール形成している訪問看護ステーションから提案してもらうことで契約成功率が変わってきます。
さらに、訪問看護と提携することで摂食嚥下に強いクリニックと周囲へアピールできます。
歯科医師だけでなく、医師や看護師と連携を図ることで、医療連携の実績が作れるのです。
医療連携をしているクリニックには加算が用意されています。
その中でも高得点な加算が「在宅患者連携指導料」です。
これは、医師により患者の全身状態を把握した内容の文章提供をもらい、その情報を元に口腔ケアや歯科疾患処置を行った場合に算定できる加算です。
月1回に限り900点算定できるため、覚えておいて損はないのではないでしょうか。
また、訪問看護ステーションでは言語聴覚士(ST)を採用していることがあります。
歯科医師であれば言語聴覚士へ嚥下のトレーニングを依頼することも可能です。
このように医療連携が図れていれば、患者の情報交換も盛んに行われ、患者数に悩む心配も少なくなるのではないでしょうか。
訪問看護ステーションの中には、在宅ホスピス専門のところもあれば障害者専門のところもあります。
専門性が高い訪問看護ステーションと組めれば、それに合った加算を算定でき、訪問診療のベースが上がるのです。
今までの情報を参考に訪問診療の増患を目指しましょう。